本当にやりますか・・・?  リフォームして部屋をつなげるのってアリ!?

 

部屋をつなげる

 

リフォームで壁を壊して部屋をつなげたい!でもリフォーム屋さんに聞く前に下調べしたい!そんな方、是非ご覧ください。

今回は”部屋をつなげて大きくしたい” “邪魔な壁を壊したい”そんな方必見の内容となっております。

本当に必要なリフォームなのか?どこに気を付けるべきなのか?このコラムを読んでもう一度しっかり考えてみましょう!


目次

ちょっと待って!部屋が分かれているメリットもある!

もちろん部屋がつながっているとメリットはたくさん!

意外とすんなり行かない部分

部屋をつなげるのにかかる費用


 

 

こんな方が”部屋をつなげたい”と考えるのではないでしょうか?

 

   ✔  古い間取りの中古物件を購入しダイニングとリビングが分かれているので、一つにつなげたい

   ✔  古い間取りの独立キッチンをつなげてダイニングキッチンにしたい

   ✔  マンションの和室をつなげて大きなリビングにしたい

   ✔  家族の人数より部屋数が多いため、つなげて大きな子供部屋や親の寝室を作りたい

   ✔  こどもが独立したので子供部屋をつなげて趣味の部屋にしたい

   ✔  トイレと洗面が別々で暗いため、一つにしたい

 

ちょっと待って!部屋が分かれているメリットもある!

リフォーム一辺倒に考えずに、部屋が分かれていることによるメリットを今一度見直してみましょう。

 

 

 

空調を効率的に稼働できる

部屋が分かれていれば人がいる空間に限定して冷暖房を掛けることができるため、空調が効くまでの時間の短縮、光熱費の削減になります。

音環境を分けることができる

特に子育てや介護の場面ですが、ご就寝、お昼寝などの際に生活音を遮断できるため、精神衛生面に優れています。

 

 

 

 

匂い環境を分けることができる

音環境同様ですが、特にキッチンなどではリビングへの匂いの流出を軽減できます(リビングに設置しているエアコンはキッチンから流れてくる油で汚れが強くなる傾向があります。独立キッチンではリビングのエアコンの寿命も長く保つことができます)

視線を遮ることができる

例えばある程度の年齢になったお子様をお持ちの方の場合、リビングでくつろぐお子様とキッチンで支度をするご両親との視線を遮断することができます。

 

 

 

安全性をコントロールしやすい場合もある

歩き始めの赤ちゃんがいる場合や室内犬や猫を飼っている場合、キッチンや危ない物がある場所への出入りを防ぐにあたり、ゲートの設置などがしやすい場合があります。

荷物の避難場所になる

お客さんを招く場所は綺麗に、そうでない場所は荷物の避難場所にしたり、見せる空間とそうでない空間を明確に分けることができます。

 

 

部屋ごとにテイストを変えられる

部屋が分かれていれば、一方はモダンに、一方はアジアン風に等、テイストを分けることができるため、家族内でもそれぞれの好きなデザインを採用しやすくなります。

収納量を多く確保できる場合がある

部屋を分けている壁がある分、壁に沿わせた家具を置けるスペースが多くなります。壁その物を活かした収納も作れるため、収納量を結果的に多く確保できる場合があります。

 

 

もちろん部屋がつながっているとメリットはたくさん!

 

 

部屋全体が明るくなる

窓が無い部屋を窓がある部屋とつなげることで全体を明るい空間にすることができます。

部屋が広く見える

合計面積は変わっていなくても視覚的に広く見えます。(壁が無くなった分、壁の厚みの分だけ広くなっているとも言えます)

 

 

 

掃除が楽になる

床の面積は変わらないのですが、壁がなくなると掃除機の掛けやすさが大きく変わります。

湿気対策になる

大きな空間になると風の流れがスムーズになるので換気が良くなり、湿気対策になります。

 

 

 

現代風の間取りになる

近年は部屋を小分けにするより大きく分けることが主流のため、現代風なデザインにすることができます。

大きな家具が置けるようになる

家族全員がくつろげるソファーや離れないと見れない大型テレビなど、大きな家具を置く選択肢が広がります。

 

 

 

家族の会話、視線が交わるようになる

それぞれ別の事をしていても、一つの空間にいることによって自然と会話や視線が交わる、コミュニケーションが取りやすい空間になります。

 

 

意外とすんなり行かない部分

それぞれのメリットをご覧頂きましたが、比較検討の結果、いざ「壁を壊して部屋をつなげよう!」となった場合でもまだまだ注意が必要です。

下記のような点が大丈夫かしっかり検証しましょう!


 

建物の構造が木造の2×4(ツーバイフォー)の場合はほぼ壁は撤去できない。

2×4(ツーバイフォー)工法は一つ一つの壁が建物の強度を出すための”構造体”なので、ほとんどの場合壁を取り去ることはできません。建物の構造を確認するには、お引き渡しの際に渡されている”建築確認申請図書”で確認することができます。

(木造でも”在来工法”の場合はある程度壁を撤去できます→下記構造上注意する点を参照)

(鉄骨造、鉄筋コンクリート造の場合はより自由度が上がります)

2×4工法は壁で成り立っています

2×4工法は壁で成り立っています 

 

構造上注意する点

木造の在来工法の場合は取ることのできない柱や筋交い(写真参照)が存在します。それらがどこにあるのかは専門家の検証が必要になりますので、これに関してはリフォーム屋へのお見積り依頼の段階まで明らかにならない部分です。

概ね言えることは面積の大きな壁はどこかしらに取れない柱などがある可能性が高いです。

もし柱や筋交いが残ってしまってもデザインとして見せるという回避策もございます。

柱や筋交いが残る

このように部屋の中に柱が残ります

 

 

 

コンセントや照明スイッチ、分電盤を移動できる場所があるか?

大体の場合、部屋の入口付近にはその部屋の照明のスイッチ、その他コンセントなどがあります。壁を撤去するにあたり、それらの移動先があるか、確認が必要です。コンセントはなくしてしまうという選択肢がありますが、スイッチや分電盤はそうはいかない場合が多いのでご注意ください。

 

 

 

オートロック付きのマンションは要注意

オートロックのインターホンの受け器、特に火災警報器やセコムなどのセキュリティー機能が搭載されている場合はその壁の撤去にかかる金額がかなり高くなります。費用としては移動のみで20万以上かかる場合もあるので注意が必要です。

 

 

 

壁のあった部分の床は穴が開いてしまう

ただ壁を撤去しただけでは、壁のあった部分には床がないことがほとんどです。この部分だけ新たな床材をはめ込んでも継ぎはぎ感が出てしまい格好悪くなってしまいます。

つなげる両方の部屋の床全体を張りなおすか、上張りするか?カーペットやラグで隠すか?検討が必要になります。

部屋をつなげる

 

部屋をつなげるのにかかる費用

壊す壁のサイズなどにより金額には大きな開きが出ますが、一つのモデルとして記します。

ケース1

築40年程度の戸建。リビングと隣り合う客間をつなげて大きなリビングとする場合

費用:120万~150万円程度

    ※解体工事、大工工事、電気工事、壁紙工事、クリーニングなどその他諸経費

    ※両部屋とも床は総上張り、壁紙も全張り替えの想定です。

ケース2

築10年程度のマンション、もしくは戸建ての洋室2室をつなげる場合

費用:35万~40万円程度

    ※解体工事、大工工事、壁紙工事、クリーニングなどその他諸経費

    ※床、壁紙ともに壁撤去の範囲のみ

 

まとめ

今回は壁を壊して部屋をつなげるリフォーム工事についてまとめました。近年はDIYで壁を解体して部屋をつなげる方もいるようですが、これまで記載したような様々に考慮しなければいけないことがあるのと同時に、壁の中には思わぬ電気配線や、水道、ガスの配管が隠れている場合もあります。非常に危険な場合もあるため極力プロの手に任せることをお勧め致します!

 

 

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